前四半期のクアルコムの収益は82億3500万ドルでした。これは2020の第1四半期より62%多く、50億7700万ドルに相当します。年間の税引前利益は、9億4700万ドルから26億4000万ドル、つまり175%増加しました。同期間の純利益は、9億2500万ドルから24億5500万ドル、165%に増加しました。
クアルコムによれば5G対応のスマートフォン需要とIoTおよび自動車用電子機器での成功が、前四半期の好業績に貢献したと伝えられています。
Qualcommには5Gに対応したハイエンドチップSnapdragon 888、ミッドレンジチップSnapdragon 765G、エントリーチップSnapdragon 690・Snapdragon 480が用意されており、どの価格帯のスマートフォンでも5Gが提供されています。特に昨年の中価格帯5Gスマートフォンには、Snapdragon 765Gが搭載されることが多く、世界的に見れば大人気のチップセットでした。2021年には低価格でなおかつSnapdragon 865並の性能を発揮するSnapdragon 870 5G搭載機種が増えると予想でき、Snapdragon 5Gチップセットのラインナップは充実されているくとみています。
中国チップセット事情
台湾の市場調査機関であるDigitimes Researchの最新予測によると、 2021年の第1四半期における、中国のスマートフォンアプリケーションプロセッサ(AP)の出荷は引き続き前四半期と同じです。これは、中国のAP出荷が横ばいであることを意味します。昨年の第4四半期には、中国のスマートフォンメーカーだけで約2億1160万のAPチップが出荷されました。これらのチップの大部分は、MediaTekとQualcommの2つのメーカーから提供されています。
2020年第4四半期の中国のスマートフォンAP市場では、MediaTekが42.5%のシェア、Qualcommが41.5%、HiSiliconが9.5%と続きます。MediaTekは、2021年の第1四半期もトップであると予想されており、Qualcomm、HiSiliconの順に並びます。